近年急速にニーズが高まっているペット飼育可能な物件。
そこで今回はペットの飼育を認めることによるメリット・デメリットなどをご紹介致します。
ペット飼育可能な物件増加の背景
ペットを飼いたいというニーズの背景には、少子高齢化や、未婚層の増加(単身化)があると言われています。特に、若者が集まる都市部で、「ペットを飼いたい」というニーズは高まっていると考えられます。
もうひとつは、新型コロナウイルスの感染拡大による影響です。ステイホームが推奨されることによって自宅にいる時間が長くなり、その時間を有意義なものにするためや精神的な癒しを求めてペットの飼育を志向する人が多くなったことも考えられます。
現在、ペット飼育可能な賃貸物件は全体の10%前後と見られており、飼いたい人のニーズに対して絶対数が不足しています。
ペット飼育可能な物件にした場合のメリット・デメリット
メリット
@賃料を高く設定できる(入居時の家賃・礼金の増額が見込める)
A他の物件との差別化をはかれる(入居率が高くなる)
B長期入居に繋がりやすい
まだまだペット飼育可能な物件供給数自体が少ないため、通常の物件と比べて、入居率が高くなりやすい傾向があります。またその希少性から賃料設定を相場よりも高くすることも可能ですし、転居先を見つけることも難しいことから、一度入居されると長期に渡り住まわれるケースが多いです。
デメリット
@臭いや鳴き声などが近隣住民とのトラブルに繋がる可能性がある
A退去時、部屋の原状回復費が高額になる可能性がある
B所有物件を途中でペット可にする場合、既存入居者からクレームが発生する可能性がある
原状回復費用は、飼い主の室内管理の対応や飼育するペットにもよりますが、通常の清掃に比べると高額になる可能性があります。また保有物件を途中でペット可能な物件にする場合、臭いや泣き声などで、入居者同士でのトラブルの原因にもなる可能性もありますので、既存の入居者などに対しての対策が必要です。
コロナ禍はwithコロナの時代に転換しつつあり、かつての社会に戻りつつあるのもまた事実です。そのため、既存の物件をペット飼育可能に変更するかどうかは、入居者のライフスタイルと大きく関わっており、物件のコンセプトにもなります。トレンドに流されるのではなく、「投資」という観点からもメリット・デメリットを考慮した上で慎重にご検討していただくことをおすすめ致します。